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江戸時代の庶民の印影

このブログを始めてかれこれ5年近くになります。

当初はブログにありがちな「勝手気ままに」という謳い文句で自由に書いておりましたが、お陰さまでご覧いただける方が

少しずつ増えてきて、リンクなどを頼りに励ましやアドバイスなどのご連絡をいただける様になりました。

そうしますと、読んでいただいている事を意識し、いつの間にか「勝手気まま」という訳にはいかなくなってきてしまい、

いろいろなご意見を基に前半は印章資料、たまに後半は私生活の事を書くというパターンが定着してしまいました。

あっ、励ましやご意見いただける事を迷惑がっている訳ではもちろんありませんよ。

「読んでいただいている」という事を意識した構成になってしまったなと感じる様になりましたので、ここで一旦軌道修正

させていただきます。

簡単に言いますと、堅苦しくない文章にしようかと思います。

ただ、軌道修正してもまた元に戻ってしまう可能性も大ですけどね。

江戸時代の手彫り印鑑の取材

昨日の事ですが、外務省からの委託で取材の方が居らっしゃいました。

取材の目的(理由)は「海外へ日本文化を発信する」というテーマで、今回は江戸時代の庶民が使っていた印鑑の紹介

との事です。

実は、午前中は酔っ払いに故意に店の外壁を汚され、警察に来てもらったりして全く仕事になりませんでした。

故意に汚されるとさすがの私も腹が立ちますよ。

故意と過失は違いますからね。  

??このフレーズ、どこかで聞いた事あります?

聞いた事無ければ、「故意と過失は違います」 に 「印鑑」 を加え検索してみて下さい。

話は逸れてしまいましたが、「江戸時代の庶民が使っていた印鑑」って、ドンピシャリじゃないですか。

ここであえて、書籍資料から呉昌碩(ごしょうせき)や徐三庚(じょさんこう)の印影を出して 「こういうのじゃなくていいんですか?」

と尋ねましたが、言うや否や 「いえいえ、庶民の印影を求めていたんです」と、嬉しい言葉。

博物館など探し回ったらしいですが、ある事はあるものの、古文書の一部に押されているのみで、印影にピックアップした

資料はなかなか見つからないとの事です。

ちなみに明治時代もありますけど・・・と奥から印譜を取り出そうとしましたが、明治じゃダメであくまでも江戸時代のものが

必要らしいです。

江戸時代の手彫り印鑑の取材

この写真の方は映像会社の方で、外務省の職員さんではありません。

実は、このブログには以前、予告編としてチラッと載せただけの「とっておき資料」を取材されていきました。

「へ~実物があるんですね~」「知ってはいましたが、もう存在しないと思っていました」と最高に嬉しい言葉をいただきました。

何の事だか言わず意味深な表現で申し訳ございません。

いずれ紹介させていただきます。


せっかくですので、つい最近紹介したばかりですが、御条目五人組御仕置帳(五人組帳)の続きを。

御条目五人組御仕置帳

寛政9年(1797年)、まさに江戸時代の庶民の印影帳です。

御条目五人組御仕置帳


御条目五人組御仕置帳

日本史で必ず習う五人組です。

御条目五人組御仕置帳

向かって右からの紹介ですが、いきなり素晴らしい印影ですね。

薄いのが残念でなりませんが、きれいな唐草模様が丁寧に彫られているのははっきりと見る事ができます。

現在の唐草模様も似た感じで、「どこが違うの?」と言われても困るのですが、見る感情として、江戸時代を意識した

現代の唐草模様ではなく、江戸時代の本物の唐草模様だと思うだけで私は感動してしまいます。

興味無い人から見れば変な人でしょうけど。

御条目五人組御仕置帳

印面一杯に広げた作風と、それとは対照的に左右に十分空間をとった作風、どちらも印鑑として問題ありません。

御条目五人組御仕置帳

中央と右は、これも江戸時代には多かった「唐草の名残り」です。

左右に彫られているものがそれです。

御条目五人組御仕置帳

この時代は印の持ち主と印文が一致しないものも、そして間違った篆書体も多く、また印判師ではなく庶民本人が彫ったものも

多かったと文献には書かれております。

印鑑帳(江戸時代の印鑑登録)


前半で勿体ぶってしまった資料の一部を紹介させていただきます。

江戸時代の印鑑帳です。

「単なる印鑑の記録簿でしょ?」 と思われるかも知れませんが、これは庶民の実印が登録されている当時の公文書で、

現在の印鑑登録制度の原点になったものです。

外務省の取材の方が感激してくれた姿に、私も感激してしまいました。

私が彫っている姿は取材されませんでしたので、お店の宣伝にはなりませんが、それでも喜んでもらえると嬉しいです。

「復興大臣之印」 を彫った時はあっさり(私の姿が)ボツになったので、今回は是非載せていただきたいものです。

(年末位に外務省のホームページで紹介されるとの事でした)

印鑑帳

これは印鑑帳の一部で天保5年、1834年の印鑑記録です。

Wikipediaで天保5年を調べると、三菱の創始者である岩崎弥太郎や福沢諭吉の生まれた年と載っていました。

「幕末動乱前の静けさ」とでも言うべき時代でしょうか。

印鑑帳(江戸時代の印鑑登録)


印鑑帳(江戸時代の印鑑登録)


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Author:三代目印章店主
古い手彫り印鑑の印影資料を中心に印相体撲滅に向けてマイペースで記事を書きます。

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