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金印

何と久しぶりの投稿なのでしょう。

見てみると何と今年二回目の投稿です。

もうすっかり忘れられてしまっているのではないでしょうか。

実は体調を崩しており、仕事はしておりましたがブログの投稿までは至りませんでした。

時は遡り3月20日、仕事中に同業者さんから「田中さん、金印見に行きますか?」とのメールがあり迷っていた気持ちに火が付きました(とは大げさですが)

そう、「漢委奴國王」で有名な金印が山梨県立博物館に展示されている最終日の前日です。

ハンコ屋として見ておきたいけど山梨か~と迷っていましたが、同業者さんからのメールで迷いは吹っ切れました。

仕事を終え、一旦山梨とは正反対の自宅へ帰ってから車で一路山梨へ。

ちなみにホテルもとってくれていて至れり尽くせりで同行した同業者さんへは感謝しかありません。

金印

到着は深夜でしたが場所は石和温泉なので早速温泉へ浸かりすぐさま就寝。

金印

金印展は5月まででしたが、実物の金印はこの日(3月21日)が最終日という事で激しい混雑を覚悟していましたが、さほど並ばずに入れました(喜んでいいのやら悲しむべきなのか微妙ですね)

金印

で、肝心の金印の写真は?

撮影禁止(それは想定していました)ですのでありません。

福岡市博物館のホームページを見れば載っていますので、写真を見たい方はそちらへ。

当店に原寸レプリカがありますので、「さほど感動はしないかも」と思っていましたが(さすがに驚くような感動はありませんでしたが)感慨深いものがありました。

嫌というほどレプリカは見てきましたが、本物を見た感想は

「本物はレプリカに比べデコボコがある」 
「毎日磨いているかの如く輝いている」といったところです。

金の純度も高いそうで、毎日磨いていたら摩耗してしまうので磨いているとは考えられないですよね。

甲斐善光寺

せっかく車で行ったので少々観光を。

甲斐善光寺


甲斐善光寺


甲斐善光寺


甲斐善光寺

篆書の石碑はほとんどありませんでしたが、この草書体の石碑は迫力がありました。

甲斐善光寺

雨(?)で摩耗していたので、建立年はわかりませんが、名前と草書体の作風から江戸時代のものではないでしょうか。


ブログ編集者

正真正銘の手彫り印鑑

手彫り印鑑の彫刻工程写真です。

ブログの更新が出来ておりませんでしたが、手彫りの工程写真の紹介は凄く久しぶりです。

まずは、ブログ掲載をご容赦いただいたお客様に心からの御礼を申し上げます。

東京手彫り印鑑 印章

篆刻台(彫刻台)の木目と筆の穂先をご覧下さい。

かなり小さな印章である事がお分かりいただけるかと思います。

何と今回は9ミリです。

東京手彫り印鑑 印章

写真は拡大しておりますのでご覧になる方はピンと来ないかも知れませんが、9ミリ丸の中にこの画数を逆さ文字で手書きする事自体大変技術が必要な作業です。
(手彫りの定義として手書き文字を転写する方法も認められています : 今回は転写ではありません)

東京手彫り印鑑 印章

字入れの次は荒彫りです。

東京手彫り印鑑 印章

東京手彫り印鑑 印章

東京手彫り印鑑 印章


東京手彫り印鑑 印章

荒彫りの次は仕上げです。

東京手彫り印鑑 印章

古き良き時代に多かった太輪・細字(中輪細字)の篆書体です。

ブログ編集者

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全てのお店を検証する事は不可能ですので私見ではありますが、「手彫り印鑑」として販売されている印鑑(印章)の99.9%は手彫りされたものではありません。
(一部の手彫りでは「手彫り」と呼べず、全工程を手仕事で行って「手彫り」と呼べます)

ここで業界裏話を・・・

その前に予めお伝えしておきますが、私はネット上で業界に蔓延るデタラメを公開してから15年近くになります。

そこで同業者さんの様々な人と討論したりした「まとめ」であり、個別の人やお店、団体を指した話ではない事をお断りしておきます。

同業者さんと「自分のお店で手彫りをしているか」について討論すると面白いですよ。

お客様には絶対に見せない顔が見られます。

「うちはきちんと手彫りしているよ」という人でも、「じゃぁ、今回のような写真を付けましょう」と言うととたんに顔が曇ります。

「仕事に集中するから写真は撮れない」とか「デジカメ苦手なんで・・・」とか高性能のスマホを持っていながらそう釈明します。

デジカメじゃなくてもいいのにね。

話を突き詰めますたいてい怒り出します。

「第一にお客様が喜びます」と言っても聞く耳を持ちません。

更に討論を続けますと「写真なんか100%の証明にならない」「文句あるなら店に見に来いって言ってやるよ」という人も多いです。

いや~怖い 怖い

私は「写真を撮れば100%の証明になる」とは言っていないのですけどね。

ここでまたまた私見ではありますが、私の経験上から自信を持って言える事があります。

「工程写真なんか撮っても100%の証明にはならない」
「写真なんかルーターで彫っても手彫り風に撮れる」
「手彫りする事よりもいい文字で彫る事の方が重要」(※)

「工程写真を撮ってお客様に差し上げましょう」という提案にこれらの言葉で反論してくる人は手彫りをしていない人ですね。

最後に(※)について

これは言葉の一部を切り取られては困るので、全体の文脈で解釈してもらいたいのですが、「手彫りする事よりもいい文字で彫る事の方が重要」という事は間違ってはいないと思います。

ハンコは印影が効力を持つ道具です。

強いて言えばですが、作る工程よりも結果の方が重要です。

でも、大切な事があります。

「手彫りではない印章を手彫りと呼んではいけない」

これ、お客様目線で考えれば最も重要な事の一つではないでしょうか。

「工程写真の撮影」これ、凄く効きますよ。


二重枠の印鑑

明治時代の手彫り印鑑 印譜より小判型二重枠の印鑑です。

2023052200253700e.jpg


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なかなか行けなかった茨城県です。

所用で2週連続ですが今年はまだ3回目です。

202305220026107d5.jpg


夕方に出発したのでほんの少しの滞在でしたが、緑に癒されます。
プロフィール

Author:三代目印章店主
古い手彫り印鑑の印影資料を中心に印相体撲滅に向けてマイペースで記事を書きます。

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