蔵書印まつり
タイトルの件は後半にして、明治時代の手彫り印鑑 印譜より。


隷書体の特徴である「横長」がよく表現された大きな印鑑です。

そして昔は多かった太枠・細字です。 (この場合の「太枠」は印章用語では「中輪」です)
同じ太枠でも違いがありますね。
どちらも古い印の雰囲気をもった素晴らしい印鑑です。

柳葉篆の蔵書印です。
蔵書印と言えば10月29日、30日に印章会館で開催された東京印章協同組合最大のイベント・第22回蔵書印まつり
が無事終了しました。
私はここ何年かお手伝いをしておりますが、今年は実行委員長ではなかったので少々楽をさせていただきました。
「蔵書印まつり」といってもピンと来ないかも知れませんが、一言でいいますと一般の方に篆刻体験をしてもらうイベントです。
(実務で使用する印ではなく、作品等に押す印で、石材を彫ります)
実はこのイベント、半年位前から企画しているもので、打ち合わせの日は午後11時頃まで話し合いをします。
お陰様で好評の昨今は、相変わらず数時間待ちとなってしまう事がご来場者様に申し訳ないのですが、
今年は態勢を若干変え、(並びはするものの)例年よりスムーズに運営する事が出来ました。
内輪話で恐縮ですが、私が実行委員長時代は出来なかった事で、今年の実行委員長には頭が下がる思いです。

今回も印太郎くんが来てくれました。
受付終了のご案内のお手伝いもしてくれて大活躍。
信じられないかも知れませんが、遠くは四国や中国地方から、近県からも何十人か体験に来て下さるビックイベントなのです。
恐らく来年も開催される事になると思いますので、篆刻体験に興味がある方は是非覚えていて下さい。
ブログ編集者


隷書体の特徴である「横長」がよく表現された大きな印鑑です。

そして昔は多かった太枠・細字です。 (この場合の「太枠」は印章用語では「中輪」です)
同じ太枠でも違いがありますね。
どちらも古い印の雰囲気をもった素晴らしい印鑑です。

柳葉篆の蔵書印です。
蔵書印と言えば10月29日、30日に印章会館で開催された東京印章協同組合最大のイベント・第22回蔵書印まつり
が無事終了しました。
私はここ何年かお手伝いをしておりますが、今年は実行委員長ではなかったので少々楽をさせていただきました。
「蔵書印まつり」といってもピンと来ないかも知れませんが、一言でいいますと一般の方に篆刻体験をしてもらうイベントです。
(実務で使用する印ではなく、作品等に押す印で、石材を彫ります)
実はこのイベント、半年位前から企画しているもので、打ち合わせの日は午後11時頃まで話し合いをします。
お陰様で好評の昨今は、相変わらず数時間待ちとなってしまう事がご来場者様に申し訳ないのですが、
今年は態勢を若干変え、(並びはするものの)例年よりスムーズに運営する事が出来ました。
内輪話で恐縮ですが、私が実行委員長時代は出来なかった事で、今年の実行委員長には頭が下がる思いです。

今回も印太郎くんが来てくれました。
受付終了のご案内のお手伝いもしてくれて大活躍。
信じられないかも知れませんが、遠くは四国や中国地方から、近県からも何十人か体験に来て下さるビックイベントなのです。
恐らく来年も開催される事になると思いますので、篆刻体験に興味がある方は是非覚えていて下さい。
ブログ編集者
印鑑簿
何回か紹介している印鑑簿の続きです。

実際に使用されていた膨大な印鑑の記録が残っている帳簿です。
印章人として、古き良き時代の作風の勉強にもなる貴重な資料です。

時おり黒印が押されていて、今の印鑑簿とは明らかに違う雰囲気です。
台紙に右から「明治 年 月」と印刷されているのは、生年月日を書く欄ですが、なぜか空欄になっているものが多いです。

中輪細篆書体、横の字配り。
文字を枠から離すというこの時代に多かった作風です。

変わって、こちらも細篆書体ですが、文字を印面いっぱいに広げた、比較的江戸時代に多かった作風です。
この場合、文字の端部が枠で欠けますが、印章としては問題ありません。

中輪(太枠)細篆書体、枠から文字を離す作風。
丁寧に彫られた印章のようですが、印影が今一つ不鮮明で残念です。

これは親子二重枠ですね。
字配りは(印影状態で)右から1+2+2文字という作風で、姓は一つ上と同じ「長谷川」さんですが、同じ細篆書体の
長谷川さんでも、作風が違う事がおわかりいただけるかと思います。

原寸の印鑑を肉眼で見た時は雷紋かと思いましたが、よく見ると回文のようです。
肉眼より(写真が拡大された)パソコンの方が、細かいところまでよく見えます。

最後はどっしりとした太枠+印面いっぱいに広がった細篆書体という江戸時代風の印鑑です。
下の印影は捺印時に滑ってしまったのでしょうか。
上に押し直してありますね。
ブログ編集者

実際に使用されていた膨大な印鑑の記録が残っている帳簿です。
印章人として、古き良き時代の作風の勉強にもなる貴重な資料です。

時おり黒印が押されていて、今の印鑑簿とは明らかに違う雰囲気です。
台紙に右から「明治 年 月」と印刷されているのは、生年月日を書く欄ですが、なぜか空欄になっているものが多いです。

中輪細篆書体、横の字配り。
文字を枠から離すというこの時代に多かった作風です。

変わって、こちらも細篆書体ですが、文字を印面いっぱいに広げた、比較的江戸時代に多かった作風です。
この場合、文字の端部が枠で欠けますが、印章としては問題ありません。

中輪(太枠)細篆書体、枠から文字を離す作風。
丁寧に彫られた印章のようですが、印影が今一つ不鮮明で残念です。

これは親子二重枠ですね。
字配りは(印影状態で)右から1+2+2文字という作風で、姓は一つ上と同じ「長谷川」さんですが、同じ細篆書体の
長谷川さんでも、作風が違う事がおわかりいただけるかと思います。

原寸の印鑑を肉眼で見た時は雷紋かと思いましたが、よく見ると回文のようです。
肉眼より(写真が拡大された)パソコンの方が、細かいところまでよく見えます。

最後はどっしりとした太枠+印面いっぱいに広がった細篆書体という江戸時代風の印鑑です。
下の印影は捺印時に滑ってしまったのでしょうか。
上に押し直してありますね。
ブログ編集者
実印集(實印集)
相変わらず更新が疎かになっております。
実務印章、特に開運印鑑(印相体・吉相体)と手彫り印鑑の情報を知っていただきたく為に、ソフトな口調ではありますが
正しい事を公開している関係で、お問い合わせが増えております。
これは決して見栄でも自慢でもありません。
ブログの更新を優先させて、お問い合わせの返答を後回しにする訳にはいかないので、なかなか更新できません。
(このブログ以外でもあちこち書いておりますので、問い合わせが多いのは必然なのですが)
それで最近は少々困った事情も起きてきましたので、このブログをご覧いただいてお問い合わせいただける
方だけにでもお願いがあります。
と、その前に・・・
文章だけですと退屈でしょうから、先に今回のタイトルの実印集の紹介です。
この資料は恐らく二回目か三回目位だと思います。

印章店の為の印影見本で、初版が昭和25年ですのでそれ程古くないですが、印相体が創作される前の印影が
多く載っている貴重な資料です。
唯一残念ななのは印刷状況が悪い事です。

左は中輪(太枠)+細篆書体で、右は雷紋に見えますが、文字の向きを通常とは異なる方向に変えた回文の様にも見えます。
印影は原寸ですので肉眼ですとほぼわかりませんが、こうして拡大した写真で見ると雷紋より文字に見えます。

印刷が粗いですが、この3つは全て太枠細字(中輪)です。
開運印鑑の古典的セールストークの一つに「太枠の印鑑は、枠が壁になり運気が入らないので良くない」というのがあります。
どうして太枠を否定したのか、この実印集をご覧いただければ勘のいい方はわかると思います。
でもクイズではありませんので、早々に答えを言います。
巷で開運印鑑が売りだされたのは昭和40年頃からです。
それまでは開運印鑑はもちろん、印相体という書体も存在しませんでした。
そんな中、急に印相体といっても普通の人は「?」となり、開運印鑑と言っても「どうして?」となります。
そこでデッチ上げられたのが凶相印なるものです。
「あなたの持っているハンコは相が悪いです」
「枠が太いと運気が入りません」
「印材に上下のしるしを付けるのは自分の体に傷を付けるのと一緒です」
「印面を見て押す為に上下のしるしは不要です」
などというデッチ上げは、開運印鑑が登場して50年近く経った今もセールストークとして残っております。
(開運印鑑の構想は昭和30年代初めで、巷で売り出されたのは昭和40年代からです)
続けますと長くなりそうですので、参考としてこちらの注意喚起とこちらの業界誌資料をご覧下さい。
上下のしるしの話なんか一見もっともらしく聞こえてしまうかも知れませんが、「しるし」と「傷」は明らかに違うものです。
それをあえて「傷」と表現しているところに悪意があるのはわかりますか?
また、「大切な書類に押す場合は印面を見て確認する為にしるしを付けない」
これも「なるほど」と思ってしまうかも知れませんが、大切な書類に押すのであれば尚さらしるしの付いた
ハンコを用いて、しっかりと捺印して下さい。
篆書体を見慣れていない方は、印面を見てどこが上なのか簡単にはわからない場合も多いです。
大切な書類であれば書類に集中し、ハンコで迷ったりしない様、しるしを頼りにしてしっかり押しましょう。
上下のしるしが付いていたら書類の中身も考えずにポンポン押してしまう人など、居ませんよね。
脱線した話を戻しますと、上の資料にある様に、それまでの印章は太枠が多かったのです。
そこで、開運印鑑販売業者は「太枠は運気が入らないのでいけません」などと言って印相印を売り付けたのです。
今でも相変わらず当時と同じセールストークを語る印相屋さんも居ますが、今のネット主流は誕生日や文字の画数
などと何の因果関係もない篆書体を勝手に結びつけて売る方法や、単に「印相体はいい書体」と篆書体を知らない
素人さんを言いくるめて売る方法にシフトしている様です。
・・・
久しぶりの更新なのに開運印鑑などという縁起の悪いハンコの話をしてしまい失礼しました。
お口直しに大正時代の素晴らしい手彫りゴム印をどうぞ。


ご存じの通り大正時代には19年も29年もありませんが、この年月日は試し押し用なのでしょうか。

こちらは大正15年のものですね。
商店名や住所をこのブログでは隠さず公開しております。
二店とも現存しているか不明ですが、当時も業務用として公開する書類に押されたものでしょうから、公開に問題無いはずです。
-------冒頭の 「お問い合わせいただける場合のお願い」 について-------
(メールでのお問い合わせいただける場合)
■具体的なご注文品の場合→なるべく平日24時間以内の返信を心がけますが、日中はなかなかメールが出来ませんので
多少の遅れはご容赦下さい。
土日祭日が入る場合は、その分は省いた期間でお考え下さい (電話でお問い合わせいただけるのが一番早いです)
■具体的には決まっていないので、これから相談という場合→上と同じですが、ご相談内容により少々遅れる場合があります。
■これからお店を決める上での相談の場合→これも上と同じですが、即答出来ますのでお電話の方が助かります。
(ご相談の内容次第で大きく変わりますが、メールの返信が数日後になる場合もあります)
■他店さんで注文する予定だけど、印章の事で聞きたいという場合→恐縮ですがお電話のみとさせていただきます。
正しい印章知識を普及させたい私としては、最後の「他店さんで注文問するけど問い合わせだけ当店に」
というお問い合わせにもお答えさせていただいております。
その場合、ご注意いただきたい事は「他店さんの店名を言わない(聞かない)」という事です。
具体的な店名を聞いてしまっては、ご質問にお答えする事が出来ません。
これは全てのお客様に共通するお願いです。
理由は説明しなくてもわかりますよね。
開運印鑑や手彫り印鑑のデタラメをソフトにバラしているので、結構「●▼■店サイトに書いてある○○○って本当ですか?」
というお問い合わせは、頻繁ではないものの意外と多いのです。
答えは 「それ全部嘘です」 で簡単なのですが、さすがに具体的な店名を挙げられてしまうと何も答えられません。
ご理解をお願いします。
これで印相屋さん、ひと安心 (笑)
ブログ編集者
実務印章、特に開運印鑑(印相体・吉相体)と手彫り印鑑の情報を知っていただきたく為に、ソフトな口調ではありますが
正しい事を公開している関係で、お問い合わせが増えております。
これは決して見栄でも自慢でもありません。
ブログの更新を優先させて、お問い合わせの返答を後回しにする訳にはいかないので、なかなか更新できません。
(このブログ以外でもあちこち書いておりますので、問い合わせが多いのは必然なのですが)
それで最近は少々困った事情も起きてきましたので、このブログをご覧いただいてお問い合わせいただける
方だけにでもお願いがあります。
と、その前に・・・
文章だけですと退屈でしょうから、先に今回のタイトルの実印集の紹介です。
この資料は恐らく二回目か三回目位だと思います。

印章店の為の印影見本で、初版が昭和25年ですのでそれ程古くないですが、印相体が創作される前の印影が
多く載っている貴重な資料です。
唯一残念ななのは印刷状況が悪い事です。

左は中輪(太枠)+細篆書体で、右は雷紋に見えますが、文字の向きを通常とは異なる方向に変えた回文の様にも見えます。
印影は原寸ですので肉眼ですとほぼわかりませんが、こうして拡大した写真で見ると雷紋より文字に見えます。

印刷が粗いですが、この3つは全て太枠細字(中輪)です。
開運印鑑の古典的セールストークの一つに「太枠の印鑑は、枠が壁になり運気が入らないので良くない」というのがあります。
どうして太枠を否定したのか、この実印集をご覧いただければ勘のいい方はわかると思います。
でもクイズではありませんので、早々に答えを言います。
巷で開運印鑑が売りだされたのは昭和40年頃からです。
それまでは開運印鑑はもちろん、印相体という書体も存在しませんでした。
そんな中、急に印相体といっても普通の人は「?」となり、開運印鑑と言っても「どうして?」となります。
そこでデッチ上げられたのが凶相印なるものです。
「あなたの持っているハンコは相が悪いです」
「枠が太いと運気が入りません」
「印材に上下のしるしを付けるのは自分の体に傷を付けるのと一緒です」
「印面を見て押す為に上下のしるしは不要です」
などというデッチ上げは、開運印鑑が登場して50年近く経った今もセールストークとして残っております。
(開運印鑑の構想は昭和30年代初めで、巷で売り出されたのは昭和40年代からです)
続けますと長くなりそうですので、参考としてこちらの注意喚起とこちらの業界誌資料をご覧下さい。
上下のしるしの話なんか一見もっともらしく聞こえてしまうかも知れませんが、「しるし」と「傷」は明らかに違うものです。
それをあえて「傷」と表現しているところに悪意があるのはわかりますか?
また、「大切な書類に押す場合は印面を見て確認する為にしるしを付けない」
これも「なるほど」と思ってしまうかも知れませんが、大切な書類に押すのであれば尚さらしるしの付いた
ハンコを用いて、しっかりと捺印して下さい。
篆書体を見慣れていない方は、印面を見てどこが上なのか簡単にはわからない場合も多いです。
大切な書類であれば書類に集中し、ハンコで迷ったりしない様、しるしを頼りにしてしっかり押しましょう。
上下のしるしが付いていたら書類の中身も考えずにポンポン押してしまう人など、居ませんよね。
脱線した話を戻しますと、上の資料にある様に、それまでの印章は太枠が多かったのです。
そこで、開運印鑑販売業者は「太枠は運気が入らないのでいけません」などと言って印相印を売り付けたのです。
今でも相変わらず当時と同じセールストークを語る印相屋さんも居ますが、今のネット主流は誕生日や文字の画数
などと何の因果関係もない篆書体を勝手に結びつけて売る方法や、単に「印相体はいい書体」と篆書体を知らない
素人さんを言いくるめて売る方法にシフトしている様です。
・・・
久しぶりの更新なのに開運印鑑などという縁起の悪いハンコの話をしてしまい失礼しました。
お口直しに大正時代の素晴らしい手彫りゴム印をどうぞ。


ご存じの通り大正時代には19年も29年もありませんが、この年月日は試し押し用なのでしょうか。

こちらは大正15年のものですね。
商店名や住所をこのブログでは隠さず公開しております。
二店とも現存しているか不明ですが、当時も業務用として公開する書類に押されたものでしょうから、公開に問題無いはずです。
-------冒頭の 「お問い合わせいただける場合のお願い」 について-------
(メールでのお問い合わせいただける場合)
■具体的なご注文品の場合→なるべく平日24時間以内の返信を心がけますが、日中はなかなかメールが出来ませんので
多少の遅れはご容赦下さい。
土日祭日が入る場合は、その分は省いた期間でお考え下さい (電話でお問い合わせいただけるのが一番早いです)
■具体的には決まっていないので、これから相談という場合→上と同じですが、ご相談内容により少々遅れる場合があります。
■これからお店を決める上での相談の場合→これも上と同じですが、即答出来ますのでお電話の方が助かります。
(ご相談の内容次第で大きく変わりますが、メールの返信が数日後になる場合もあります)
■他店さんで注文する予定だけど、印章の事で聞きたいという場合→恐縮ですがお電話のみとさせていただきます。
正しい印章知識を普及させたい私としては、最後の「他店さんで注文問するけど問い合わせだけ当店に」
というお問い合わせにもお答えさせていただいております。
その場合、ご注意いただきたい事は「他店さんの店名を言わない(聞かない)」という事です。
具体的な店名を聞いてしまっては、ご質問にお答えする事が出来ません。
これは全てのお客様に共通するお願いです。
理由は説明しなくてもわかりますよね。
開運印鑑や手彫り印鑑のデタラメをソフトにバラしているので、結構「●▼■店サイトに書いてある○○○って本当ですか?」
というお問い合わせは、頻繁ではないものの意外と多いのです。
答えは 「それ全部嘘です」 で簡単なのですが、さすがに具体的な店名を挙げられてしまうと何も答えられません。
ご理解をお願いします。
これで印相屋さん、ひと安心 (笑)
ブログ編集者
開運印鑑?
このタイトルは2回目とはいえ縁起の悪い言葉ですみません。
今回は二部構成で書きたいと思います。
注意しなくてはいけないのは、二部構成と宣言しておきながら、更新がなかなかできなくなって、前編のみで
後編を書き忘れたりしない様にする事です。

明治時代の手彫り印鑑印譜です。
今回は向かって左ページの下段左端の印影を紹介させていただきます。

中輪(太枠)+雷紋+龍紋+印篆が丁寧に彫られた素晴らしい手彫り印鑑です。
雷紋は、よくラーメン屋さんの器にある模様ですので、皆様も形はよくご存じだと思います。
ラーメンは別名中華そばと呼ばれますが、この雷紋も中国伝来の吉祥文様です。
中国伝来と書きましたが、古代ギシシャとの関係もあるとされる古くからある伝統文様です。
稲妻、雷文、雲雷とも呼ばれます。
そして龍紋。
これも古代中国伝来で、もちろん想像上の動物ですが、霊獣と呼ばれ「天からの遣い」のめでたい動物として崇拝されました。
皇帝の着物にも多く刺繍されていたそうで、実は雷紋と併せて吉祥模様となる関係もあるそうです。
古くは金文の殷や周の時代の青銅器からある縁起文様です。
応龍、雲龍、丸龍、双龍など、いろいろな形があります。
「おいおい。 いつもアナタは 『開運印鑑などデタラメ』 と言っているけど、これぞまさしく開運印鑑と言うんじゃないの?」
と言われそうですが、そんな事を言いたくなる方は、彫られている文字をご覧下さい。
これは典型的な印篆です。
開運印鑑は印相体で彫られるのが必須条件ですので、これは開運印鑑とは言えません。
(この時代に印相体は存在しませんでした)
(吉相体というのは印相体の呼び名を変えただけで、他の開運書体も同様です)
これを「この画数にはこの印材」とか「上下のしるしはいけない」とか、デタラメを混ぜずに名称だけ「開運印鑑」と呼ぶので
あれば私は問題ないと考えます。
今巷で「開運印鑑」と呼ばれ販売されている印鑑はこれとは全く次元の違うものです。
(今の開運印鑑とは印相体で彫られた印鑑を指します)
過去に何度も書きましたが、このブログをご覧いただく方も全ての記事を読んで下さっている訳ではないと思いますので
誤解防止の為に再度書きます。
私は伝説や伝統を否定した事は一度もありません。
ここの雷紋や龍紋を始め日本の昔話、例えば「桃太郎」
単刀直入に言ってしまいますと、桃から人間が生まれる訳はありません。
でも、昔から日本に伝わるいい童話を否定する気は毛頭ありません。
龍を「想像上の動物」と書きましたが、それは誰もが知っている事。
でも今でも中国に関係するものには龍の文様が書かれたものが多く見られます。
それらを否定する気は毛頭ありませんし、否定した事もありません。
前記事と重複しますが、いけないのは「近年(昭和40年代)に商材としていい加減に創ってしまった事」と、
あたかもむかしからの伝統であるかの如く、また秘伝であるかの如くの「嘘」を基として販売されている事です。
まあ、ここで語るには延々と書かなければいけなくなるので、詳しくはこちら「開運印鑑と印相体」をお読み下さい。

久しぶりに定規を並べた状態で撮影しましたが、この細密さを見て下さい。
ミリ以下、ミクロの世界ですね。
(参考文献「日本の伝統模様」東京美術。 「文様の名の物語」淡交社。)
ブログ編集者
今回は二部構成で書きたいと思います。
注意しなくてはいけないのは、二部構成と宣言しておきながら、更新がなかなかできなくなって、前編のみで
後編を書き忘れたりしない様にする事です。

明治時代の手彫り印鑑印譜です。
今回は向かって左ページの下段左端の印影を紹介させていただきます。

中輪(太枠)+雷紋+龍紋+印篆が丁寧に彫られた素晴らしい手彫り印鑑です。
雷紋は、よくラーメン屋さんの器にある模様ですので、皆様も形はよくご存じだと思います。
ラーメンは別名中華そばと呼ばれますが、この雷紋も中国伝来の吉祥文様です。
中国伝来と書きましたが、古代ギシシャとの関係もあるとされる古くからある伝統文様です。
稲妻、雷文、雲雷とも呼ばれます。
そして龍紋。
これも古代中国伝来で、もちろん想像上の動物ですが、霊獣と呼ばれ「天からの遣い」のめでたい動物として崇拝されました。
皇帝の着物にも多く刺繍されていたそうで、実は雷紋と併せて吉祥模様となる関係もあるそうです。
古くは金文の殷や周の時代の青銅器からある縁起文様です。
応龍、雲龍、丸龍、双龍など、いろいろな形があります。
「おいおい。 いつもアナタは 『開運印鑑などデタラメ』 と言っているけど、これぞまさしく開運印鑑と言うんじゃないの?」
と言われそうですが、そんな事を言いたくなる方は、彫られている文字をご覧下さい。
これは典型的な印篆です。
開運印鑑は印相体で彫られるのが必須条件ですので、これは開運印鑑とは言えません。
(この時代に印相体は存在しませんでした)
(吉相体というのは印相体の呼び名を変えただけで、他の開運書体も同様です)
これを「この画数にはこの印材」とか「上下のしるしはいけない」とか、デタラメを混ぜずに名称だけ「開運印鑑」と呼ぶので
あれば私は問題ないと考えます。
今巷で「開運印鑑」と呼ばれ販売されている印鑑はこれとは全く次元の違うものです。
(今の開運印鑑とは印相体で彫られた印鑑を指します)
過去に何度も書きましたが、このブログをご覧いただく方も全ての記事を読んで下さっている訳ではないと思いますので
誤解防止の為に再度書きます。
私は伝説や伝統を否定した事は一度もありません。
ここの雷紋や龍紋を始め日本の昔話、例えば「桃太郎」
単刀直入に言ってしまいますと、桃から人間が生まれる訳はありません。
でも、昔から日本に伝わるいい童話を否定する気は毛頭ありません。
龍を「想像上の動物」と書きましたが、それは誰もが知っている事。
でも今でも中国に関係するものには龍の文様が書かれたものが多く見られます。
それらを否定する気は毛頭ありませんし、否定した事もありません。
前記事と重複しますが、いけないのは「近年(昭和40年代)に商材としていい加減に創ってしまった事」と、
あたかもむかしからの伝統であるかの如く、また秘伝であるかの如くの「嘘」を基として販売されている事です。
まあ、ここで語るには延々と書かなければいけなくなるので、詳しくはこちら「開運印鑑と印相体」をお読み下さい。

久しぶりに定規を並べた状態で撮影しましたが、この細密さを見て下さい。
ミリ以下、ミクロの世界ですね。
(参考文献「日本の伝統模様」東京美術。 「文様の名の物語」淡交社。)
ブログ編集者