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印章資料館・山梨県市川三郷町

5月30日(土曜日)に山梨県に印章用品を仕入れに行ってきました。

前の記事の最後に 「明日は仕事を休んで青田買いの為、山梨へ1週早く行くので」 と書きましたが

同業者さん以外、まず意味はわからなかった事でしょう。 

すみません。

実は、来る6月6日(土)、7日(日)に印判用品業者が多くある山梨県で業者間のフェア(販売会)があるのですが

「1週間早く間違えたのか?」と同業者さんに勘違いされない様、あえて前日に「山梨へ1週間早く行く」と書き込む

担保というか、ある意味保険を掛けるような書き込みをしてしまいました。

まあ、前置きはいいとして、土曜日はお店を休んで山梨県まで印章用品を買いに行ってきました。

手彫り印鑑 昔の印譜、資料館

私、普段の週末は常磐道オンリーですが、別の景色は新鮮でいいですね。(常磐道沿線の方、ごめんなさい)

予想しなかった早朝の都内の渋滞で、予定より遅くなりましたが、それでもお昼前に仕入れは終了。

そのまま真っすぐ帰るのは勿体ないので、市川三郷町(旧 六郷町)の印章資料館へ行ってきました。

手彫り印鑑 昔の印譜、資料館

十数年ぶりの二回目でしたが、やはり行って良かったです。

篆刻資料は他の博物館でも見る事が出来ますが、昔の庶民が使っていた印影や昔の印章店のカタログなど、

他の博物館ではなかなか見られない貴重な資料が沢山あります。

うちのお店にも結構資料はありますが、ここは別格です。

手彫り印鑑 昔の印譜、資料館


手彫り印鑑 昔の印譜、資料館

平日は役所の職員さんが、土日は地元の印章協同組合員さんが交代で対応しているそうで、当日は地元の

印章協同組合員さん(=つまり同業者さん)が対応してくれました。

手彫り印鑑【印相体はデタラメ書体です】

庶民の印影が多くある、印章店にとって大変勉強になる資料館です。

手彫り印鑑【印相体はデタラメ書体です】

手彫り印鑑【印相体はデタラメ書体です】

手彫り印鑑【印相体はデタラメ書体です】

右側は黒水牛印材です。

黒水牛は象牙や柘と同様、印章に適する素材として古来から使われてきたものです。

手彫り印鑑 【開運印鑑は全てインチキです】

資料をまじまじと眺めていると、見覚えのある資料を発見(下段中央です)

【拡大↓】
手彫り印鑑 【開運印鑑は全てインチキです】

【こちら↓は当店のものです】

手彫り印鑑 【開運印鑑は全てインチキです】

篆書 百體千字文です。

千字文が百種の篆書で書かれている資料です。

実はずっと前にこのブログでも何度か紹介させていただきましたが、すっかりご無沙汰となってしまっておりました。

(前の記事です→ 百體千字文 )

手彫り印鑑 【開運印鑑は全てインチキです】

今回はその続きを

百種のうち、いくつかはわかるのですが、知らない作風の方が多いので、説明は省略させていただきます。

百體千字文 【印相体・吉相体・変換】

百體千字文 【印相体・吉相体・変換】

百體千字文 【印相体・吉相体・変換】

百體千字文 【印相体・吉相体・変換】

百體千字文 【印相体・吉相体・変換】

百體千字文 【印相体・吉相体・変換】

尚、これらの篆書体は装飾用に作られたらしく、全ての文字が百體存在している訳ではありませんので、

印章には向いておりません。

といっても、実際は字典を頼りにするのではなく、この種の篆書体は作者の意向で作風を考えるのでしょうね。

買い物は甲府でしたが、そこから資料館まで(途中コンビニ休憩も入れて)1時間半位。

まだまだそのまま帰るのは勿体ないので、富士山周辺を通って帰る事にしました。

富士山

これは本栖湖です。

カップルやグループの中で、残念ながら一人なのは私だけでした。

この辺りは何度か来た事はあるのですが、道は全く覚えていないぐらい前の事です。

青木ケ原 樹海

樹海で有名な青木ケ原です。

自由行動は一人の特権、ちょっと樹海を散歩してみました。

青木ケ原 樹海

もちろん道など無いのですが、道状に見えるところを200メートル位探検したところで・・・

青木ケ原 樹海

写真で見るより起伏があるのですが、場所があの有名な青木ケ原だけに、怖くなり引き返しました。

何日か後に 「東京の印章店主、山梨へ仕入れに行き青木ケ原で行方不明」 「車だけが道路脇に放置」

だなんてニュースになったら洒落にならないですからね。

手彫り印鑑 東京到着

帰りは「東名は混みそうだから、まだ中央道の方がいいかな?」と中央道にしたら事故渋滞に遭遇し疲労困憊で我が家に。

(↑こんな都心暮らしではありませんが)

ブログ編集者

明治時代の印譜 (白文 柳葉篆)

今日の明治印譜です。

手彫り印鑑 明治印譜

今回は右から二番目のページから紹介させていただきます。

手彫り印鑑 明治印譜

弧を描く様に字配りされている作風を印章用語で「回文」(かいぶん)と言いますが、これは外枠が無い作風ですね。

また、内側は白文(白抜き)となっている、今では珍しい作風です。

手彫り印鑑 明治印譜

そして中輪(左側:太枠)と細輪(右側:細枠)で、印篆と柳葉篆です。

このブログでは決して珍しくはありませんが、今の巷では珍しいものとなっております。

ブログ編集者

太枠・細字の小判型封緘印

今回も明治時代の実務印 印譜からです。

明治時代の手彫り印鑑

今回はぱっと開いたページからランダムでの紹介です。

こうしてランダムで紹介すると、どの印影を載せたのか後々わからなくなってしまうのが困るところなのですが、

ブログに載せる印影選びは、仕事というより私の趣味ですので、どうしても自由に載せたい気持ちが優先してしまいます。

明治時代の手彫り印鑑

どっしりとした太枠に細篆書体で彫られた封緘印ですね。

印相屋さんのデタラメトークとは別に、文字が細いと「個性が小さくなるので・・・」「自分の名前が細いのは、弱々しい感じがして」

と心配されるお客様が居らっしゃいますが、お客様の好みが優先するとはいえ、基本的にその様な心配はご不要です。

このブログで何度も書いておりますが、ハンコは印面全体で表現するものです。

印影の一部をピックアップして考えるのではなく、全体で考えて下さい。

一番上の写真でもこの小判型封緘印は目立つ印影ですよね。

「目立てばいい」「強ければいい」というものではありませんが、決して弱々しい印章ではない事をわかって下さい。

明治時代の手彫り印鑑

これはゴム印ではありません。

れっきとした木口印章です。

(すみません。 上のページとは別の印影となってしまいましたね)

明治時代の手彫り印鑑

これも別ページの印影でした(撮ってから数日経っての掲載ですので、うっかりしておりました)

まあ、印影の良さに細かな違いは問題ないと思います。
プロフィール

Author:三代目印章店主
古い手彫り印鑑の印影資料を中心に印相体撲滅に向けてマイペースで記事を書きます。

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