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第20回 蔵書印まつり

タイトルについては記事の後半で・・・

手彫り印鑑

明治時代の印譜から、今回は向かって右側のページ上段を。

手彫り印鑑

封緘印ほか。

丁寧な楷書体も素晴らしいですが、印篆のバランスが絶妙です。


手彫り印鑑

変わって、こちらは以前も紹介した業界紙の「印章世界」

印章世界

昭和15年ですと戦争中の発行ですね。

印章世界

これはブログ再登場の広告かも知れませんが、これはゴム印を作成する機械です。

印章世界


印章世界

もしかすると今でも存在する印章店さんかも知れないので、モザイクを掛けさせていただきましたが

左のモザイク無しの住所を見て下さい。

現在では日本の業界紙に広告が出る事など考えられない住所ですよね。

印章世界


印章世界

「世界に類なき能率ゴム印」    「世界市場に大量進出」   「日満陸軍御指定品」

どれも時代を感じさせる宣伝文句でよね。


印章世界

練習用課題の印文にも時代を感じられます。

印章世界



手彫り印鑑

次はまた別の明治印譜に戻ります。

手彫り印鑑

素晴らしい印篆の角印ですが、再登場かも知れません。

手彫り印鑑



手彫り印鑑

これはブログ再登場の畳篆風の蔵書印です。

ここのところ蔵書印が続きましたが、実は・・・

蔵書印まつり

こんなお祭りがあったのです。

蔵書印まつり


11月1日(土) 2日(日)東京都千代田区神保町にある印章会館(注・お店ではありません)で

「第20回 蔵書印まつり」という石の印材に彫刻を体験してもらうイベントがありました。

一般の方に篆刻を体験していただくイベントです。

蔵書印まつり

朝から大盛況で、午後雨が降ってしまった土曜日でも258名様、快晴の日曜日は284名様の合計542名様が

篆刻体験をされました。

蔵書印まつり


印太郎

何と! 印章業界のマスコットである印太郎くんもかけつけてくれ、するとたちまち人気者に。

蔵書印まつり 印太郎

「ゆるキャラブームに乗ってそんなもの作って・・・」と思われるかも知れませんが、実は印太郎くんの歴史は

今のゆるキャラブームよりずっと古く、今人気のふなっ○ーよりも前から居たんですよ。

今回イベントを開催して知ったのですが、「ゆるキャラ」という言葉、登録商標なので勝手に使ってはいけない

って知っていましたか?

自然発生的な新しい言葉かと勝手に思っていましたが、登録商標だったんですね。

勝手に使ってはいけない言葉ですが、このイベントでは使っていい事になっております。(申請し認可済)

蔵書印まつり 印太郎

印太郎くんが手に持っているのは筆と印刀です。

蔵書印まつり



蔵書印まつり

実行委員長をさせていただいたのですが、体験したお客様から 「はんこ彫るのって楽しいですね」 という

言葉を聞くと、イベントをやって良かったとつくづく思いました。

このブログを見ているかわかりませんが、実行委員及びお手伝いでご協力いただいた全ての方に感謝申し上げます。

蔵書印まつり

イベント終了後、普段は全く飲まないお酒を少々飲んだので、翌日は早起きできませんでしたが、

成功した安堵感でいつもの郊外へ・・・

蔵書印まつり

夏に受粉させたヤマユリ、もうすぐ種がとれそうです。

手彫り印鑑

午後に出発したので、ほんの1時間の滞在ですけど、来て良かった。



ブログ編集者

九畳篆と江戸時代の黒印

明治時代の印譜から。

手彫り印鑑

過去に紹介済のページですが、実はその過去の写真が他店さんに無断流用されております(笑)

このブログの目的の一つに「古い印章文化を広く知っていただきたい」という事もありますので、当店の印影や

私が書いている事は「誰でも参考にしていただければ有難い」という気持ちではあるのですが、困った事に

間違った説明や印相体の印影と一緒に載せられてしまっております。

無断流用先のサイトに私のお店の名前は載っておりませんので、私が知る由もなかったところ、お客様が教えてくれ

はじめて知ったのでした。

驚いた事に、その流用先には著作権を主張する文言が書いてあります。

世の中いろいろな人が居ますが、恐ろしい考えをもった人も居るものだとつくづく考えさせられました。

他にも見覚えのある写真がいくつかあり、その写真の入手方法を尋ねてみたいところですが、そもそも同業者の

ブログから無断で写真を流用した上に、著作権を主張する人(お店)と話をして、何かトラブルにでもなったら大変

ですので、今のところ静視しております。


さあ、余談はこの位にして、今日の紹介はこちら。
手彫り印鑑

丁寧に彫られた素晴らしい細字の九畳篆ですが、再登場の印影でしたら申し訳ございません。


上の印影が再登場だとしたら申し訳ないので、今回はもう一つ資料を。

手彫り印鑑

江戸時代後期の印譜から。

手彫り印鑑

これも何度か紹介済の印譜ですが、江戸時代の庶民が使っていた印譜(印影帳)は結構珍しい貴重なものです。

明治時代の印影とは大きく異なり、いかにも「江戸時代」という感じが唐草模様から伝わってきます。

はんこは朱で押すのが一番美しいと思いますが、江戸情緒たっぷりの唐草模様入りの印鑑は、黒肉の方が

いいかも知れませんね。

手彫り印鑑

引化4年(1847年)は善光寺地震があった年のようです。

江戸末期とはいえ明治まであと20年。

街はどんな風景だったのでしょうか。


ブログ編集者

手彫り印鑑の彫刻工程写真

すっかりお馴染になった手彫印鑑彫刻工程写真の「0.1%の手彫り印鑑」シリーズです。

まずは、ブログで紹介させていただく事をご承諾下さったお客様に心より御礼申し上げます。

手彫り印鑑

篆書体、一文字の印鑑です。

手彫り印鑑

字入れしたものに忠実に丁寧に彫るのが粗彫りの基本です。

手彫り印鑑

ほとんど土手状になっていないのが、影でおわかりいただけるかと思います。

必然的に細かい部分には土手が生じますが、周囲に空間がある場合は土手状ではなく壁状に彫るのが

手彫り印鑑の基本中の基本です。

(「土手状」にする場合は粗彫りではなく、仕上げ段階で土手状します)

ただ、機械彫りの場合も壁状に彫られてしまうので、本当に手彫りされている印鑑なのか、写真などで

説明しないと手彫りされているのか否か、確かめようがありません。

ましてやインターネットで販売されている印鑑は、会話無しのパソコンからクリックと文字入力だけで買えてしまうので

本当に手彫りされている印鑑なのか、必ず確認しましょう。

(手彫りされているかの確認方法→手彫り工程写真

手彫り印鑑



手彫り印鑑



手彫り印鑑

最後は墨を塗って仕上げです。

昔多かった「太枠細字」の篆書体です。

直線であるべき箇所と、僅かにカーブしている線の違いなど、本来の文字に忠実かつ美的に考えた点を

おわかりいただければ幸いです。



   手彫り印鑑の注文をご検討のお客様へ (免責事項)

 当店では手彫り印鑑をご注文いただきました全てのお客様へ、彫刻途中の写真を差し上げております。

 ホームページ上で紹介している写真は、写りが良いものを選んだ上でお客様のご承諾をいただき掲載

 しているものです。

 写真は素人撮影ですので、写り具合の悪い場合やデータの損失、またはうっかり撮り忘れも有り得ます。

 (写真を差し上げるサービスを行ってから撮り忘れは一度もありません)

 これらの理由により写真を差し上げられない場合でも、間違い無く手彫りを行っております。

 その為、写りの悪い場合や、写真そのものが差し上げられない場合でも、返金等は出来ません事を

 ご理解下さいませ。

 (写真の写りの悪さ、及び差し上げられない場合差し上げられない事は免責とさせていただいております)

 尚、当店の彫刻方法は「手彫り」と「手仕上げ」の彫刻方法でお承りさせていただいておりますが

 写真サービスは手彫り印鑑のみとなります。




ブログ編集者

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休日恒例の郊外散策です。

手彫り印鑑

茨城県結城市です。

栃木県が近いせいか、大谷石の倉庫が多いです。

駅周辺は昭和の雰囲気が漂ういい雰囲気でしたが、駐車できそうな場所が見あたらなかったので

車内からのみの撮影で。

手彫り印鑑

これは茨城県桜川市羽黒駅南で見つけた軍馬碑

軍馬碑

豪快な隷書体に目を惹かれ、停まって見てみる事に。

軍馬碑

軍馬碑の「碑」の下部分が土に埋まってしまっていますね。

軍馬碑

明治廿○年(下一桁は石が欠けていてわかりませんでした)

いずれにしろ100年以上前ですので、100年間の間に埋もれてしまったのでしょう。

長屋門

至るところに長屋門がありますが、こんな豪華な門の家に住めるなんて羨ましい限りです。

ナイトトレイルランニング

ところ変わって、こちらはナイトトレイルランニング(夜間未舗装山道のランニング)の下見で来ましたが・・・

えっ? 舗装されてるの?

これじゃトレイル(未舗装)ランニングにはなりませんね。

実は2年前に、マラソントレーニングの一環として一度チャレンジしたのですが、準備不足の為

途中で引き返すという失敗をしてしまい、その経験から下見をしに来たのでした。(ここはその時とは別の山です)

でも、初心者にはまずこの位からチャレンジした方がいいのかも知れません。

ナイトトレイル

道路が冠水(道路の先)しているようです。

向かって右には池のような水たまりが・・・

ナイトトレイルランニング

よく見ると川の源流が近いようです。

ナイトトレイルとは別で、源流探検などもしてみたいです。

ナイトトレイルランニング

パラグライダーの離陸場所のようなものを見つけ、寄り道してみましたが!

上に立っているだけで斜面下に吸い込まれそうです。

実際、ここに立ってみるとこの写真で見るより何倍も怖いです。

こんな台から飛ぶのであれば、パラグライダーは私には絶対できません。

ナイトトレイルランニング

写真より実物はずっと綺麗なのですが、ナイトトレイルではポツポツと民家の明かりが見える程度でしょうし

夜間なので足を踏み外し、パラグライダーの離陸場所から落ちてしまったら大変ですので、夜景は封印です。


今回はいつもと違う「郊外散策」の写真でしたが、古民家探しだけでなく、実はこういうのも大好きなんです。

足の筋を痛めてしまったので、最近は運動不足ですが、真冬になる前に一度チャレンジしてみたいです。

初心者は無理せず、まずは日中の試走からですね。

「前回は準備不足の為、途中で引き返すという失敗」と書きましたが、途中で引き返したとはいえ

ナイトトレイルランニングって最高ですよ。

(初心者が何を生意気な事を・・・)

ブログ編集者

虚無僧の印鑑

ここのところ「これは再登場かも知れません」という紹介が続いてしまいましたので、再登場ではないと思う

資料を紹介させていただきます。

虚無僧の印鑑

京都明暗寺が虚無僧に与えた証明書(会印)です。

よく時代劇に深編笠をかぶり、尺八を吹きながら出てくる僧侶です。

諸国行脚の際の関所などで必要な身分証です。

今回は写真のいちばん右を紹介させていただきます。

虚無僧の印鑑

決して達筆ではありませんが、江戸時代の証明書によく書かれている「印鑑」という文字。

この「印鑑」という筆文字だけで印章店の私は心が躍ります。

虚無僧の印鑑


虚無僧の印鑑

印文は下の写真の通りです。

虚無僧の印鑑


ブログ編集者


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休日の郊外散歩、二日目の写真です。


処刑場の石碑 千葉県野田市

野田市関宿台町の利根川近くの田園地帯を車で走っていたら、石碑が現れ、ふと見ると古そうでいい感じの隷書体が

彫られいたので停車し、見てみるとやはり江戸時代のものでした。

処刑場の石碑 千葉県野田市
「古ければいい」という訳ではありませんが、気分的に昭和の建立より、やはり江戸時代に建立されたものの方が

俄然興味が湧いてきます。
処刑場の石碑 千葉県野田市

反対側には南無妙法蓮華経と書かれていますが、私は隷書体の方に興味が・・・

処刑場の石碑 千葉県野田市

落款も彫られているようで、印章人には参考になる江戸時代の石碑です。

処刑場の石碑 千葉県野田市

処刑場の石碑 千葉県野田市


処刑場の石碑 千葉県野田市


処刑場

どうやら江戸時代は処刑場だったようです。


ところ変わって、こちらは再登場の石碑です。

青面金剛

私は3~4度目の訪問で今まで気付かなかったのですが、何と三井親和の子で三井親孝の揮毫だそうです。

何回か見ている石碑でしたが、全く気付きませんでした。

画像検索で「三井親和」と調べたら、何と見覚えのある石碑が載っていたので、調べたら同じものでした。

この季節は夕方5時を過ぎると暗くなってしまうので、三井親孝と彫られている事は確認できませんでしたが

ここは抜け道になっているので、今後も何かの機会に通る事もあるかと思います。

(過去の記事です→ 陵墓印4 )


次はすぐ近く、香取神社にある副島種臣の扁額を見に境内へ。 

といっても真っ暗ですので、扁額はフラッシュで撮影。

副島種臣

副島種臣らしい個性のある篆書体、大好きです。

現代風のアート化されたものではなく、江戸時代の著名な書家が書いた篆書体は、一味違いますね。

いいものは何度見ても素晴らしい。


香取神社は埼玉県春日部市西金野井 江戸川のすぐ近く、青面金剛の石碑は香取神社の並び、北側です。



プロフィール

Author:三代目印章店主
古い手彫り印鑑の印影資料を中心に印相体撲滅に向けてマイペースで記事を書きます。

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