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二重枠の実印

明治時代後期の印譜より二重枠の実印を

二重枠の実印(印鑑)

普通、親子枠(一方が太く、もう一方が細い枠)はもうちょっと強弱があるのが一般的ですが

それでもきちんとした親子枠ですね。

二重枠は篆書体が多いですが、隷書体も似合います。

実印といっても12ミリです。

二重枠の印鑑(実印)





----------------------------キリトリ線----------------------------------------

キリトリ線コラムも3回目になりました。

今回は政治の話題は無しですが、少々ラフな口調で書きますので後で削除するかも知れない

こちらのコーナーとして書きます。

ちなみに、前の2回は政治の話題ですので近々削除する予定です。

先日、印章業界の展示会がありました。 (展示販売会)

毎年この時期に定期的に開催されており、私も必ず行くようにしております。

ただ、うちの店は大量仕入れするような規模ではないのでもっぱら見学です。

いつもお世話になっている業者さんのコーナーを見に行くのが目的みたいなものです。


関東各地のみならずもっと遠い所から来る方も居て、組合関係の方、技術訓練校関係の方、ほか

古くから知っている方など数年に一度ぐらいしか合わない同業者さん達と顔を合わせます。

今年の展示会で意外と多かったのは、「あんなに書いちゃって大丈夫?」と心配してくれる

方が多かった事です。

ご存じの方は多いと思いますが、私は印章業界の汚点を遠慮無くネット上で公開(訴え)しておりますので

その事で何か言われたりしていないか、という心配です。

皆さん優しいですね。

それより結構読んで下さっているようで驚きました。

「ええ。 嫌がらせはされますよ」

と笑って答えましたけどね。


誹謗中傷、嫌がらせは最初から覚悟しておりました。

ヤクザ顔負けの口調で「あんたよ~ふざけた事書いて♂×△?*♪▼☆Э!…」とか

こんな事言われても(大半はメールですが)何もめげません。

業界の汚点を無くす目的ならこんな嫌がらせなんて何とも思いません。

な~ん言ってしまうと少々格好付け過ぎですかね。


そんな中、面識の無い方でしたが気になっていた方(同業者さん)と話をする機会がありました。

印材屋さんにその方と名前を間違われてしまった事がきっかけだったのですが、私から声を掛け

させていただきました。

途中で偶然居合わせた技術者の方とは共通の知り合いだったようで、三者で話をし、時間にすると

ほんの五分程度でしたが、予想していた通り実直な方でとても有意義な時間を過ごせました。




ブログ編集者 はんこの印善














手彫りゴム印

「一日一印影」が目標でしたが、今は何と「一ケ月一印影」になりかけてしまっております。

ご期待いただいている方には大変申し訳なく思っております。



今回は大正時代の手彫りゴム印です。

手彫りゴム印 (手彫り印鑑)

今回は印譜のこの見開き1ページの印影を全て載せますので写真が多くなりますが、パソコンフォントではない

大正時代の職人が手書きした綺麗な文字で作った素晴らしい手彫りゴム印の印影をご覧下さい。



手彫りゴム印は、手彫り印鑑(木口印章=ゴム印ではない柘や水牛、象牙などのハンコ)と違い、

字の周りを印刀で彫るのは一度きりです。

まず文字の輪郭に切り込みを入れて、次に凹凸を付ける為に凹み部分を「さらい」という方法で彫ります。

彫るというよりさらい取るという感じです。

「粗彫り」「仕上げ」という言葉は用いられず、使用する印刀も一種類です。

手彫りゴム印 (手彫り印鑑)

また、手彫りゴム印は印鑑(印章)と異なり、ゴム面に逆さ文字を直接書く事は通常しません。

雁皮という薄い紙に正字(逆さ文字ではない普通の文字)を書いてゴム面に転写します。

手彫りゴム印は楷書体、行書体、草書体などが多いので、その方が綺麗に文字が書けるからです。

言い方を変えますと、文字が綺麗に書けない職人は手彫りゴム印は作れません。

一概には言えませんが、文字を綺麗に書く事に於いては手彫りゴム印の方が(一筆書きの為)難易度が

高いと言えます。

手彫りゴム印 (手彫り印鑑)

今は技術競技会用の作品以外は、まずこのような多彩な手彫りゴム印は作られていないでしょう。

手彫りゴム印 (手彫り印鑑)


手彫りゴム印 (手彫り印鑑)

どれもこれも個性豊かで見応えありますね。

手彫りゴム印 (手彫り印鑑)


手彫りゴム印 (手彫り印鑑)


手彫りゴム印 (手彫り印鑑)


手彫りゴム印 (手彫り印鑑)


手彫りゴム印 (手彫り印鑑)


手彫りゴム印 (手彫り印鑑)

これ↑もゴム印です。


手彫りゴム印 (手彫り印鑑)

「一日一印影」を少しでも挽回しようと今回は沢山載せましたが、一度に沢山よりコツコツ毎日の方が

いいですね。


手彫りゴム印のはんこの印善



-----------------------------キリトリ線---------------------------------

先日は荒川30K(あらかわサーティーケー)に参加してきました。

30キロのランニング大会です。

知人の間でマラソンを始めた人が何人か居て、私も走ってみたいと思って競技会に初参加しました。

いや~実に楽しかったです。

競技スタートは9時半でしたが、会場オープンは7時です。

「そんな早く行っても疲れちゃうだろうな」と甘く考えていて、着いたのは8時45分位。

既に大半の人は準備を終えておりましたが、私はTシャツにゼッケンを付ける事から始めてバタバタ

しかも、スタート前にトイレを済ませようと思ったら長蛇の列

会場はフード、ドリンク、栄養補助食品が食べ放題で盛り上がっていましたが、準備不足の私は

イベントを楽しむ余裕もなくスタート。

それぞれのレベルに合わせたペースメーカーさんが居るのですが、私は初レースであり目標が「完走」

でしたので、余裕をもって1キロ6分30秒のグループでスタート。

ゲストランナーは猫ひろしさん。

ニャーという声とともにスタートしていましたが、さすがに早いですね。

一番ではなかったようでしたが、身長が低い(ごめんなさい)ので、他の上位の方と比べても

「スッ飛んで走っている」ような感じで一番早く走っているように感じました。

同じ道を2往復するようなコース設定の為猫さんと何回かすれ違いましたが、みんなから「ガンバレ~」

と声を送られる度にきちんと応えながらあのスピードで走っていましたので、相当な体力だと思います。

(頑張るべきは猫さんより遅い我々の方なんですけど…)


そんな中、キロ6分30秒のペースで暫く走っていたところ、ちょっと遅いと感じたので勇気をもって

ぺースメーカーさんを抜いて集団から離れて走りました。

決められたペースで走るより、僅かな違いでも自分のペースで走った方が楽ですね。

一応トレーニングはしておりましたが、数か月前に左肩を痛めてしまったので、20キロ地点までは

左手をぶらんと下げた状態で、腕振りは右手だけというイレギュラーな走り方でした。

仕事と怪我で十分にトレーニングする時間がとれなかったので不安はありましたが

20キロ地点で「行ける」と思ったので普通の走り方に変えてペースアップ。

初レースでしたのでゆっくりペースのグループでスタートしたのがよかったのだと思います。

少々無理をして早い集団にエントリーして次々抜かされるより、抜いて走った方が気持ちに余裕が出ます。

練習でも最高20キロしか走った事はなかったので不安はありましたが、20キロ時点で完走を確信し

25キロで自分なりのスパートを掛けたので最後の5キロは辛かったですが、何とかゴール。



それにしてもペースメーカさんは凄いですね。

国際級の元陸上選手の方々でしたので、当たり前といえば当たり前ですがキロ4分15秒のペース

でも笑顔で走っていました。

ペースメーカーさんは帽子に風船を付けて走るという事も初めて知りました。


マラソンでは当たり前の給水ですが、走りながら飲むのは非常に難しいという事も参加してみて

わかりました。

多くの人は立ち止まって飲んでいましたので、私も無理しないで止まって飲みました。

係員さんの「水分補給は十分にして下さい」というアドバイスと、皆が給水ポイントごとに

飲んでいるので、私も見習って給水ポイントごとに飲んでいたら、気付いた時にはおなかが

タポタポになってしまっていました。

テレビでマラソンを見ているだけではわからなかった事だらけです。

全ての面でいい経験ができました。

走るという事は、部活動や日ごろの運動ではありふれた事で、私ももちろん運動として経験はあります。

しかし、競技として走る事があんなに楽しいとは、いい歳して初めて知りました。











角印

明治後期の印譜より


手彫り印鑑 角印

一見、普通の角印のようですが、今ではあまり使われない篆書体が用いられております。

「・・石炭商会」という印文(彫刻文字)も時代が反映されてていいですね。

「石」の印篆なんか昔風で私は大好きです。




ブログ編集者 はんこの印善         開運印鑑とは





小判型

今回の印譜は65年前のものですので、今まで紹介させていただいたものと比べ

それ程古いものではありません。


手彫り印鑑 印譜


小判型印影

手彫り印鑑 小判型

今はほとんど彫られていない「中輪細字」(太枠細字)の綺麗な印影です。

文字自体は太細の強弱がほとんどないので、篆書体に興味が無い方には一見「どうって事無い印影」に

見えてしまうかも知れませんが、中輪細字に似合う素晴らしい小篆風細篆書体です。

文字のバランス、空間のとり方、どれをとっても絶妙な仕上がりです。



もう一つ素晴らしい小判型中輪細字の印影を

小判型手彫り印鑑

丸もいいですが小判型もいいものだと思いませんか。



ブログ編集者 はんこの印善

手彫りゴム印

大正時代の手彫りゴム印の印譜より

副題「一見、どうって事無く見えるかも知れませんが」のシリーズ第二弾です。

こういう軽い題名は好きではありませんが、たまにはいいでしょう。

手彫りゴム印


どれも丁寧に書かれ丁寧に彫られている素晴らしいものですが、今回紹介させていただくものは、

左ページ右下に押してあるものです。



手彫りゴム印

太い行書体で「菊一」と書いてありますね。

パソコンフォントでも行書体はありますが、文字の雰囲気がまるで違うのはご覧いただいて

おわかりいただけますでしょうか。

特に注目してもらいたい事は、「菊」から「一」の字へ続く絶妙な筆の流れです。

これぞパソコンフォントには絶対負けない素晴らしい職人技です。


筆が流れる部分を鋭い印刀で切り回ししている当時の職人さんの姿を想像したりする事も

昔の印譜を見る楽しみの一つです。




ブログ編集者 はんこの印善














太枠細字の実印と小判型実印

更新がさっぱり途絶えていたのに、月末が近づくと何故か急に更新するという事が続いている気がします。

それはさておき、副題「一見どうって事無く見えるかも知れませんが」のシリーズ第三段です。

あまり続けますと飽きられてしまうかも知れませんので、とりあえずこのシリーズは

今回で一旦休止します。


一見どうって事無い太枠細字の実印ですが、空間のとり方、丁寧に彫られた文字、バランスなど

平凡ですが美しいものです。

太枠細字の手彫り印鑑 実印



これは今ではまず無い小判型の実印です。

小判型手彫り実印

パソコン画面では実物よりかなり大きく写りますので、あまりピンと来ないかも知れませんが

実物の(小さな)印影は素晴らしいですよ。

曲線の用い方、字配りなど素晴らしい参考作品とさせていただいております。







ブログ編集者 はんこの印善




戦前の印章カタログ

今回は戦前、昭和一桁代の印章カタログからの第二弾になります。

(前記事はこちら→H24.8.24日です)


結構小さなカタログです。

左は大きさの比較の為に置いた象牙15ミリ×60ミリの丹入り印材です。


戦前の印章・印判用品カタログ


いつもはカメラで撮影したものですが、今回はスキャナーで撮影した写真を載せました。

昔の印材についてお問い合わせいただきましたので、紹介を兼ねた記事とさせていただきます。

戦前の印章・印判用品カタログ

象牙、黒水牛、オランダ水牛(現、牛角)は江戸時代から良質なものとして使われてきた歴史ある印材です。

いずれ紹介させていただく予定の明治時代の印章カタログにも載っているのですが、

それは後日の紹介とさせていただき、今回は前記事の続編とさせていただきます。

戦前の印章・印判用品カタログ

角の個人実印、一寸二分

今は長さ(丈)は60ミリのタイプがほとんどですが、36ミリ丈というのは昔風でいいですね。

「金銀象眼(嵌)」「銀丹」「チャリ皮」「牙次印材」・・・

当時はごく普通の事として宣伝されていましたが、今はどれも古風な高級品になっております。

(本来のチャリケースは山羊皮モミケースを指します。)




同じページですが、拡大しました。

戦前の印章・印判用品カタログ


同じく見開き反対側のページも拡大。


戦前の印章・印判用品カタログ

右に「牙次一寸二分丈小判」と書いてありますね。

大半のお客様は60ミリの長さに馴れていると思いますので、36ミリ(右側の絵は60ミリだと思います)

は手に取ると非常に小さく感じられると思います。

でも、昔はごく当たり前に存在した印鑑です。



戦前のカタログに載っている牙次一寸二分小判の印材ですが、実は当店に今もあります。

大きさ比較の為に置いた印材は、一番上の写真と同じ15ミリ×60ミリ(二寸)です。

写真ですと手前より奥の方が普通は小さく見えてしまうはずですが、それを考慮しても

手前の印材が小さく見えてしまいますね。

牙次印 一寸二分小判型



ブログ編集者 はんこの印善







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プロフィール

Author:三代目印章店主
古い手彫り印鑑の印影資料を中心に印相体撲滅に向けてマイペースで記事を書きます。

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