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柘 駒

今回は取り急ぎアップさせていただきました。

というのは、ここのところ時間がとれなくブログの更新が滞ってしまっておりましたが

仕事優先ですので仕方ない事だと思っておりました。

そして、今日何気なくブログを見てみたらトップ記事に「夫婦で温泉に行こう」とかいうバナーがありました。


はて、「クリック先を間違えたかな?」など一瞬思ってしまったのですが、よく見ると私のブログです。

どうやら1カ月以上更新されていないブログ(fc2)の場合、このような画面になってしまうようです。

無料ブログですので仕方ありませんが、トップ記事が広告ではさすがに困りますので緊急で更新しました。

(「編集中」にしておいた関係でブログの日付けは11月3日ですが、サイトアップは11月21日です)




今回は直接の販売用ではない手彫り印鑑を紹介させていただきます。

柘の手彫り印鑑(活字用 駒)

見ただけで販売用ではない事がわかると思いますが、何に使ったかわかりますか。

手彫り印鑑 柘 駒

柘 駒 手彫り印鑑

クイズじゃないので答えを書きますが、これはゴム印の作成用に彫られたものです。

柘の手彫り印鑑 活字用の駒

左の3つを見ていただければわかる方も居らっしゃるのではないでしょうか。

(左3つは鉛製の活字です:この3つは手彫りではありません)


今回紹介させていただく柘駒は鋳造ゴム印に使われる活字として彫られたものです。

今と違い活字から石膏の型をとってゴム印を作っていいた時代は、ロゴなどを入れる場合は手彫りで

駒を作りそれを活字として使用していました。

ロゴ以外でも活字が作られていない書体は駒を彫って活字として使用していました。


◎自分のお店の話で恐縮ですが、当店は昔は下請け専門の仕事をしており、ゴム印用の活字が無い場合

手彫り担当の職人がこういう駒を彫って仕事をしていました。

今考えると、鋳造ゴム印を作る為だけに手彫りで駒を彫るという手の掛かる作業をしていたようですが

ゴム印としては何とも贅沢な物だった事でしょう。




ここで本記事とはほとんど関係ない話を書かせていただきます。

以前、手彫り印鑑の良さ・特徴・趣という記事こちらの最後に「手仕上げについては改めて」

と書いたままになってしまっていたので今回は「手仕上げ」と「手彫り」について



まずは言葉の説明ですが、印鑑の「手彫り」とは言うまでもなく全ての工程で機械を使わずに彫る方法です。

印面に逆さ文字を手書きして仕上げ作業も印刀を用いて手作業で行っても、ペンシル型の彫刻機械などを

使って彫ったものは手彫り印鑑とは呼びません。

◎私が頻繁に書いている事ですが、印章店で「手彫り」と宣伝していても、ほとんどが手彫りされておりません。


次に「手仕上げ」ですが、これは印章彫刻方法の正式定義「手彫り」「手仕上げ」「機械彫り」の3つの中で

一番広義になりますので、印章業に従事していない方には今一つピンとこないかもしれません。

簡単に表現しますと、手彫り工程ので「粗彫り」を機械で行ったものは全て「手仕上げ」となります。

手仕上げの範囲は広いので、機械彫りに近いものもありますが、今回は「手彫りに近い手仕上げ」と

「手彫り」についての話です。

◎私が作った別サイトですが、印章彫刻の正式な定義はこちらをご覧下さい。



話は一旦逸れますが、話題は印章業界の汚点に触れているので批判ばかりで醜い点もあるかと思います。

また、「手仕上げ」と「手彫り」という言葉が錯綜し、印章業界の人以外はわかりにくいかも知れません。

そして長い文章になってしまいそうですので大変申し訳ございませんが、以前から書かなくてはと思って

いた事ですので、今回は(今回も)マイペースで書かせていただきます。


ご存じの方も多いと思いますが、私はインターネット上で印章業界の汚点を遠慮なく公表しております。

それに賛同いただける一般の方や同業者さんも多いのですが、それと反対の方ももちろん居ます。

そんな私(汚点を公表している事)を快く思っていない同業者さんから、何度か討論を挑まれた事があります。

討論だなんて堅苦しい言い方ですが、簡単に言えば

「コイツ 面白くないから徹底的に攻めてギャフンと言わせてやろうじゃないか」という感じで

話をしてこられた事が何度かあります。


印鑑は使用目的を考えれば印影が命です。

印影で重要なのは言うまでもなく文字です。

鶏血や田黄、立派な鈕の付いた落款印などは印そのものを見て楽しむという趣もありますが

実務的な印鑑で重要なものはやはり文字です。


話は「討論」に戻りますが、私に討論を仕掛けてきた方は実力に自信のある人のようです。

「あなたは『手彫り』『手彫り』って言ってるようだけど、印章は字が命ですよ」

としきりに私へ言ってきます。

当たり前の事を言われたので何も疑問は感じませんが、私にはピーンとくるものがあります。(後述)


私のお店では「手彫り」「手仕上げ」の両方を承っており「手仕上げ」を否定しているのではありません。

しかし、「手彫り」と「手仕上げ」は単純にどちらがいいかと言われれば、それは「手彫り」です。

もちろん「下手な手彫り」と「上手な手仕上げ」を比べるのであれば答えは微妙になりますが

「手彫り」と「手仕上げ」を比べる時に、そんな事を持ち出すのはあげ足とりに過ぎません。

もちろん当店ではお時間をいただいて最高の文字、丁寧な彫りで最高の手彫り印鑑をお届けしております。


前述の「私にはピーンとくるものがあります」の「ピーン」とは

「あなたは『手彫り』『手彫り』って…  印章は字が命ですよ」と私が言われた言葉の裏には

別の言葉が隠れているのです。

きちんと言い換えますと

「私はお客様からの注文品は手彫りしていませんが、あくまでも自分の文字で機械に彫らせている」

「最後は手で仕上げているので印章の命である文字は胸を張ってて『いい物だ』と言えるハンコを作っている」

「文字がきちんとしていれば、出来上がるまでの過程は関係ない。 結果が一番大切だ」

という上の三行の言葉が隠れているのです。


私だっていろいろ言われて面白くないので、その人が日常の注文品を手彫りしているのか、機械を使っているのか

ズバリ聞きましたが、最初ははっきり言わなかったものの結論はパソコン連動の彫刻機械で彫っていると

種明かしをしました。

「印章は字が命」という考えは正しい事と共通した考えでも、それでは論点が違いますよね。



偉そうな事を言って恐縮ですが、私は最初の一言でわかったんです。

それは私の読みが鋭いからではなく、他も人からも何度となく同じ事を言われているからです。



長々と書いてしまいましたが、何を言いたいかおわかりいただけましたか?

しつこいですが、ハンコは字が命です。 

彫刻方法は手彫りが一番です。

でも、便宜的に考えると文字が「手彫り」した時と同じ結果に出来上がれば途中で機械を使って彫られたものでも

否定できません。

しかし、絶対にいけない事は

電動彫刻機械を使って彫られた印鑑を「手彫り」と偽って売る事です。

「手仕上げ」がいけないのではありません。

「嘘」がいけないのです。

お客様感覚から言えば当たり前の事です。

しかし、それが当たり前でなくなってしまっているのが印章業界です。

ちなみに私に討論を仕掛けてきた人はロボット彫刻機械を使って注文品を彫っているそうですが

堂々と手彫り印鑑と銘打って販売しております。

彼は確かに手彫りをしようと思えば手彫りで印鑑を彫れる技術者です。

どんなに技術が優秀でも嘘の商品(印鑑)を売ってはいけません。

手彫り「出来る、出来ない」「上手、下手」以前の問題です。

書道の達人がお客様の前で直筆の実演をし、即売コーナーでは印刷の掛け軸を「直筆」と言って売っている

ようなものです。

印章業界は汚点まみれですので気を付けなくてはいけません。


では、どうすれば本物の手彫り印鑑を買う事ができるのか。

印鑑そのものや印影だけを見て手彫りの偽装を判別するのは難しいですが、結構簡単な方法があります。

それは「手彫りしている途中の写真」です。

途中というところが重要です。


手彫り印鑑を作る工程は大きく分けて「字入れ」「粗彫り」「仕上げ」の3工程があります。

ロボット彫刻機でも仕上げをする人は居りますので、仕上げを除いた2工程

「字入れ」の途中、「粗彫り」途中の写真を自分の注文品でお店に依頼してみて下さい。


ロボット彫刻機は(印面に)字入れなどせずに機械的に彫っていきます。

粗彫りの途中で彫刻機械から外してしまったら、再始動させる時に誤差が生じて続きが彫れません。

ですので、「字入れ」「粗彫り」途中の写真は手彫りをしなければ撮れないのです。


デモンストレーションの写真や動画をホームページに載せているお店でしたら、途中の写真を依頼しても

快く引き受けていただけるのではないでしょうか。

もちろん、デモンストレーション途中の写真では何の意味もありません。

ご自身が発注した印鑑の「途中」写真である必要があります。

ちょっと疑わしい場合はそれぞれ複数枚依頼してみてはいかがでしょうか。

「疑い」という言葉ではなく「記念に」という言葉を添えれば依頼もしやすいですよね。

「達人が彫る手彫り印鑑」みたいなサイトに注文する時はぜひ「記念に写真を」と言ってみて下さい。




印章業界の二大汚点とは

業者さんが考えたに過ぎない「開運印鑑」とやらと「手彫りされていない名ばかりの手彫り印鑑」の事です。

「いい物だと思ったら真っ赤な偽物だった」なんて事にならないよう「字入れ」「粗彫り」の途中写真を

ぜひお店に依頼してみましょう。





文責 はんこの印善















明治時代の角印

明治時代の尋常小学校の角印です。

画像はちょっと不自然に見えてしまうと思いますが、これは一部加工した為です。

他の古印体の印影なども私のお気に入りの書風ですので、すみませんが一つひとつ紹介させていただきたく

他の印影はちょっとボカしました。

手彫り印鑑(明治時代の角印)

横に置いた印鑑は印影の大きさの比較の為です。

今一般的に使われている大きさである21ミリと24ミリの印材です。

堂々とした太枠(二重枠)の迫力ある印影です。
尋常小学校の手彫り印鑑(角印)


印影のみですと大きさが伝わりにくいので再度大きさ比較用に21ミリの印材を置いてみました
手彫り印鑑 角印




昭和の印譜

自分のお店の話で恐縮ですが、ここ最近「横彫り」の問い合わせが多いので、横に字配りされた印影を

紹介させていただきます。  (一緒に斜めに字配りされた印影も紹介させていただきます)


今回は昭和に彫られた手彫り印鑑の印譜からです。



お客様によると「銀行印は横彫り」とよくネット上に書いてあるそうです。

もちろん当店でもご要望があれば横の字配りで彫る事は承らせていただいております。

でもホームページから直接ご注文いただく場合はきちんとサイトの準備が出来てからにします。

例えば、横に広がる特徴をもつ「隷書体」で3文字の場合、横に字配りしてしまったら隷書体が

隷書体ではなくなってしまうからです。

書体や文字数によって「向き・不向き」の場合があるので、サイト上でわかりやすい説明を付けてからです。

ちなみに、当店と取り引きのある銀行の担当者から聞きましたが、銀行届出印の大部分はタテの字配り

だそうです。


確かに篆書体の場合文字数や形によっては横の方が見栄えがいい場合がありますし

昔は横も多かったですが、それはきちんと字の特徴を考えての事です。

何でもかんでも横という意味ではもちろんありませんので、ご注文いただく場合はお客様にきちんと

伝わるような明確な説明が必要だと思います。

尚、「銀行印は横がいい」という言い伝えはもちろんありません。

それは庶民が銀行を使うようになった時期(時代)を考えればわかりますよね。



偉そうな説明は程々にして印影の紹介です

昭和の手彫り印鑑
篆書体の斜め彫り




手彫り印鑑
草書体の斜め彫り




篆書体の横彫り(手彫り印鑑)
篆書体の横彫り(太枠細字)





手彫り印鑑
篆書体の横彫り(細枠太字)



手彫り印鑑 篆書体の斜め彫り
篆書体の斜め彫り(太枠細字)




古印体の手彫り印鑑
古印体の斜め彫り




小判型の手彫り印鑑(篆書体)
小判型印鑑の斜め彫り



斜め彫りの小判型手彫り印鑑
小判型印鑑の斜め彫り



草書体の小判型手彫り印鑑
左は篆書体丸型、中央は草書体の小判型 右は楷書体の小判型手彫り印鑑

これは横でも斜めでもありませんね。(一緒に撮影したので載せたまでで特別な意味はありません)





横彫りの手彫り印鑑
篆書体の横彫り



篆書体の横彫り
篆書体の横彫り








プロフィール

Author:三代目印章店主
古い手彫り印鑑の印影資料を中心に印相体撲滅に向けてマイペースで記事を書きます。

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